岡崎市全域の魅力を発信し続ける“〇にナる”岡崎まちものがたり

掲載号: りたらしい 92 号
発刊日 2018年5月

岡崎市全域の魅力を発信し続ける“〇にナる”岡崎まちものがたり

●地元の思いを受け止めて、岡崎市の魅力を発信 

 『“〇にナる”岡崎まちものがたり』は、岡崎市広報課が運営するサイト『岡崎ルネサンス』内で公開されています。タイトルの“○にナる”は、○にそれぞれ自由に言葉を当てはめられるようにして、地域の多様な情報や、読者に有益な情報を届けたいとの思いが込められています。
 本事業の基礎となる『岡崎まちものがたり』の功績として、地元目線での地域の自慢や誇りが浮き彫りになったこと、そしてそれが岡崎市全域で行われたことが挙げられます。それに加え、りたの作成支援の担当者は、各学区の作成委員会の会議に同席し、貴重な情報とともに地元の思いを受け止めてきました。本事業では、集積された情報をりたの担当者が選定して企画・取材を行うことで、地元に愛されている地域資源の客観的な価値についても発信することが可能となりました。
 記事内容は、一般的な観光情報ではなく“市全域で知られていない地域資源の全容”または“市全域で知られている観光資源のトリビア”を意識して構成しています。そこに+αで地域の今を伝える地元の声などを盛り込み、市民へは郷土愛の醸成、市外の方へは来岡と移住・定住を促す、シティプロモーション活動の一端を担っています。

●人と地域と、そのつながりを大切に

 地元を意識した情報発信を行う本業務では、『岡崎まちものがたり』作成時に築いた、地元の方たちとの信頼関係を欠かすことができません。記事の企画について相談をするなど、地縁団体、学校、市民団体のみなさんには、引き続き、協力をいただいています。また私たちも地域資源についての情報を共有する仲間として地元に赴き、取材活動を行っています。
 今回の企画では取材が必須であり、新たに人と出会うことで、さらなる情報収集も行っています。そのほか、個人所蔵の古い書籍などの地域資料をデータ化して保存したり、地域に貢献した方の子孫を探し出してお話を伺ったり、放っておけば風化してしまう地域資源の掘り起こしやアーカイブ化も進めています。
 これらは、りたの主要ミッションでもある「地域資源」による郷土愛の醸成と、それを促す情報収集・発信の実現でもあります。岡崎市の“まち育て”にも、本業務の成果を生かしていく予定です。

左上「山から石を切り出す山石屋という仕事」右上「大正14年創業の超レトロ銭湯「龍城温泉」の魅力」左下「巫女の舞、神輿、そしてパッカーン!中園町の熊野神社祭礼」右下「六ツ美の賑わいの中心だった中島の街を訪ねて」の記事の一コマ。出会った方たちの生の声を反映しながら、アーカイブとしての機能も意識しています

●2年目の“〇にナる”岡崎まちものがたり

 現在、記事は約10日に1回のペースで公開されています。昨年度は市制施行記念日である7月1日から3月末までに、岡崎市のアイドル「ゾウのふじ子」、謎の石塔「切越八面塔」、地域の絵はがき「上地八景」など、29本の記事を公開しました。
 サイトでの情報発信の効果は見えづらい部分もありますが、SNSでのリアクション、ページビュー数の増加など、少しずつファンを獲得しています。また記事で扱った情報をネット検索すると当該記事がヒットするなど、岡崎市と、その情報に興味をもった閲覧者を確実に結び付けています。今年度は4月から3月までに、約35本の記事の公開を予定しています。ぜひ、ご覧ください 。

左上「開場60年を迎えた恵田小学校の落ち葉スキー」右上「鳥川ホタルの里湧水群」左下「人々を魅了し続ける山中城址」右下「万足平の猪垣」の記事の一コマ。『岡崎まちものがたり』の作成に引き続き、各学区の総代、小学校、市民活動団体など、地域との協力関係を大切にしながら、まちの魅力を発信しています。