2016年7月1日、岡崎市は市制100周年を迎えました。これを記念する事業が数々実施されました。行政が主導して行った参加型イベントや記念事業(新商品開発、桜の名所づくりなど)、各種ワークショップ(スポーツ、アート、サイエンスなど)はもちろんのこと、市民主体・行政支援で行われた市制100周年記念事業が大々的に展開した点は、特筆すべき岡崎の特徴といえます。
NPO法人岡崎まち育てセンター・りたは、その中でも「新世紀岡崎チャレンジ100(100の市民プロジェクトに上限100万円を補助)」「岡崎百景(次世代に伝えたい景観を市民が選定)」「岡崎まちものがたり(全47小学校区ごとの歴史や自然の魅力をまとめた本を編纂)」の事業推進に尽力してきました。今号のりたらしいでは、この3事業に焦点を当ててご紹介いたします。
岡崎まちものがたり
市内47の小学校区ごとに学区の魅力を紹介する「岡崎まちものがたり」。
学区ごとに作成委員会を立ち上げ、学区の皆さん自身が、各8ページの紙面に掲載するネタの選定、写真の撮影、執筆・編集をするお手伝いをさせていただきました。学区の特徴を表す表紙写真やキャッチコピー、年表の作成、おすすめ情報や特集記事にいたるまで、作成委員の皆さんの熱い思いが詰め込まれた個性豊かな「まちものがたり」が約2年の月日をかけて堂々完成しました。計400頁の力作は、りぶらや地域交流センター等でご覧いただけます。または電子データは岡崎市ホームページでダウンロードできます。
岡崎百景
「○○百景」や「○○百選」は、全国各地、様々なテーマで選ばれており、岡崎市にも代表的な観光資源を集めた「岡崎観光きらり百選」があります。一方、「岡崎百景」の特徴は、いわゆる名所旧跡の類のみならず、書物に残らないような身近な「あたりまえ」の日常に潜む大切な景観や場面にスポットを当て、一般公募で集まった「百景推薦人」から主観的な愛着や思い入れのある景観を募り、多くの市民の共感が得られたものを「岡崎百景」として選定している点にあります。2年間の研修プログラムを通じて磨かれた、推薦人83名選りすぐりの122の景観の中から、1,497人の市民投票を経て決まった岡崎百景は、パンフレットとしてまとめられた他、岡崎市のホームページで閲覧することができます。今後、岡崎百景をPRする企画を推薦人の皆さんと共に考えていきますので、お楽しみに!
■岡崎百景ホームページ
新世紀岡崎チャレンジ100
りたは、市制100周年を祝う市民プロジェクトに上限100万円 (総額1億円)を補助する市民参加事業「新世紀岡崎チャレン ジ100」のサポート窓口を担いました。公募の結果、112件の申 請があり、93件が採択されました(最終的に89プロジェクトが実施)。主な特徴は、①多くの市民が参加:1,000人を超える集客に成功 したものが続出(お祭り、講演会など)。②テーマが多様:発達障害や外国人の暮らし、人間の生死を扱うものまで多様なテーマ展開。③歴史性を可視化:岡崎の歴史を「能」や「三十六地蔵」といった特色ある形で表現。④文化性を可視化:演奏会やミュージカル、絵手紙、かるたなど、文化的な方法でお祝い。⑤地域の宝の掘り起こし:これまで日の目を見なかった城跡や歴史的建物、自然に光をあて、市民に参加・体験の場を創出。⑥若者たちの感性とパワーが炸裂:豪華アーティストと地元の子ども・若者のコラボ音楽祭の開催や市民参加型映画づくりなど、若者ならではの企画が目白押しでした。