南北に矢作川、東西に乙川が流れる岡崎市。特に乙川は旧額田町との合併によって上流域も岡崎市になったことから、水系すべてが岡崎市に属することとなりました。これは他地域と比べてもとても稀なことと言えます。こうした独自性、優位性を持つ岡崎市において「河川」を資源としてとらえ、また河川流域という空間(のつながり)でまちづくりを考えていくことが、新たな問題解決への突破口となりそうです。
一方で全国に目を向けると、平成23年の河川法の規制緩和により営業活動による河川敷地の占用が可能となったことなどを受け、水辺のにぎわいを取り戻す全国プロジェクト「ミズベリング」が始動しています。今後水辺から始まるまちづくりが全国的なムーブメントとなりそうです。
ここ岡崎市でも官民が連携し、水辺という資源を活用した観光産業都市創造に資する「かわまちづくり」の取り組みが始まっています。それが「おとがワ!ンダーランド」です。今回はこの取り組みをご紹介します。
「おとがワ!ンダーランド」とは?
「おとがワ!ンダーランド」は、市民の自由と責任のもと、乙川をより魅力的な場所へ変えていくための社会実験プロジェクトで、「岡崎市」と「乙川リバーフロント地区かわまちづくり協議会」が主催しています。2016年7月19日(火)~9月4日(日)に乙川の殿橋から名鉄鉄橋の区間で飲食、物販、アクティビティなどの事業を一般公募し、実施・検討を経て河川活用のあり方を模索します。期間中、34のさまざまなプロジェクトが実施され、キャンプする人、薪を割る人、スポーツをする人などでにぎわいました。「川」という公共空間を主体的に活用することで、まちの活性化を自分事として考えていただくきっかけになることを期待しています。
にぎわいの定常化に向けて
社会実験として公募事業は一定期間で終了しますが、一時的なにぎわいから定常的なにぎわいへつなげるべく、主催者を中心に今後も検討を重ねていきます。これからの動きにご期待ください。
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